最近は貴重なご縁をいただいている私学を訪問している。
年末のご挨拶と言うべきか、情報交換も兼ねて。
大抵は、今年の受験生の動きはどうですか
なんてところから始まるんだけど、
「今年は全く読めない」
先生方が口々におっしゃる。
説明会や相談会への参加状況が例年と違ったりして、
受験生の動きが読めないのだという。
私立の授業料無償化の影響がどのくらい出ているのか、
気にされている様子もうかがえる。
今日はある高校の先生と「単願希望者」の動きが話題になった。
端的に書けば、
内申点が併願推薦に足りない、もしくは成績の伸び悩みで、
単願に切り替えているような受験生が例年より多く感じる
(要するにその私学にほれ込んで単願というのではなく、
「仕方がないから単願」とネガティブな選択をしている)
ということ。
ちょうど僕も同じことを感じていて、
子どもたちの学習に対する姿勢に悪影響があるんじゃないか
と思っているところで、先生の意見をうかがってみた。
先生はこんなことをおっしゃっていた。

単願を選択して、受験と言う『競争』を子どもたちが経験しなくなると、
子どもの能力が10あっても6とか7しか使えなくなってしまう。
(と言うより、10以上の能力を引き出す努力をしなくなる)
結果として、高校生になってからも同じことが起こる。
さらに…

高校に惚れ込んで第一希望で入学してくる子は、
学力が少し及ばなくても10以上の力を出そうとがんばっていけるけど、
他の志望校をあきらめて単願を選択した子は、
入試時の学力がそこそこでも、逆転されてしまう
今年は多くの高校で同じような話になっている。
先生方としては、「第一志望者が増える」ことは本来喜ばしい事なのだけど、
併願基準の上昇や就学支援金の話題もあり、
本来は「併願」であった子たちまでが「単願」になることについては、
かなり複雑な心情を抱いているようだ。
しかも、「単願者」が増えると、「併願者」の枠に影響するから、
本当に最後まで頑張って公立も受験した子たちの進路に影響するという訳だ。
私学の本音は、
言い方は悪いけど「がんばれない単願者」よりも
「がんばってきた併願者」を歓迎したい
という思いだろう。
(最終的に進学実績等にも影響するから)
最後に先生はこうもおっしゃた。

私学は公立をがんばって受験した子たちの
「受け皿」になるという役割も担っている。
公立高校が第一志望でいいから、
ぜひ、最後まであきらめずにチャレンジして、
「やり切った」上で本校に入学してほしい。
安易な単願切替は、「がんばれない子ども」を増やすのを助長してしまう。
過度な競争を良いとは思わないが、経験すべき競争というのはあるはずだ。


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