倍率が出るとやっぱり心配、不安になる子が多いよね。
結論から言えば、「倍率なんか気にせず点数を取ればいい」と考えればいいんだけど、
そう言われても、不安なものは不安なんだ!ってね。
そこで、合格レベルの力があるなら、倍率を気にしない方が良い裏付けになるかもしれない資料を紹介する!(ちょっと難しい話になるかもしれないけど…)
各高校には合格基準の「偏差値」(SS)があるんだけど、これだと「上位から何%」くらいなのかがわかりにくいよね。
そこで、「偏差値(SS)」と「上位から何%」の対応表付きの高校一覧を第3学区だけで作ってみた。
まずはこの表。第3学区内の公立中学校の在籍数。

上表の通り、第3学区の公立中学校には8269名の中学生が在籍している。
公立高校に進学する生徒の割合は、約70%と言われている。
これを考慮すると、5790名が公立高校に進学するであろう、という計算だ。
次に今年の志願状況の表。

この一覧表から、第3学区の定員5240名のところ、公立中在籍の70%の5790名を超える6014名が公立高校の一般入試を志願したこと、その志願倍率は1.15倍ということがわかる。
なお、偏差値については、中学校で受験する「校内実力テスト」の偏差値で計算している。
ちなみに、公立進学者の全員が第3学区の高校に進学するとは限らないわけだけど、逆に他の学区から第3学区の高校に入ってくることもあるので、そこについては考慮しない。
で、この表を細かく見ていくと…
東葛飾高校のSS69というのは、全体の上位2.87%が目安と言われている。
これを在籍の8269名を基に計算すると、その人数は237名。なんと東葛飾高校の定員とほぼ同じ。
単純計算でも学校で上位2.87%に入っていれば合格圏内ということになる。
第3学区内には私学を含め東葛飾高校を上回る学校はないから、これは妥当な数字と言えるのかもしれない。
ただ、公立に進学するのは70%と言われている。そこで、それを考慮すると、237のうち166名になる。(前述の通り、第3学区に東葛飾以上の高校はないので、実際に70%にはならないだろうけど。)
ということは……
基本的には、在籍している中学校で上位2.87%、およそ上位3%以内(100人の中学なら3位以内)に入っていれば、定員は240名ある訳で、十分に合格可能と言えるのだ。
もちろん細かいことを言えば、中学校の学力格差もあるんだけど、それについてここでは考慮しない。
しかし、東葛飾高校を志願したのはなんと、520人!
これって、東葛飾と県立柏の定員合計と同数。公立進学者70%を考慮すると、その中の県柏レベル(SS64)以上は468人だから、県柏でも足元のおぼつかない受験生もいることになるね。
それって、奇跡の合格を祈って受けるみたいなもんでしょ?
こういうのを本来、「記念受験」とか言うわけだ。まぁ、あこがれの東葛飾だ。わからなくはないよ。
同様に、県立柏高校(SS64)だと、上位8.08%以内で668人となる。
東葛飾と県立柏(普通)の定員合計は520人だから、
在籍数で考えても、668人÷520人=1.28倍。
実際の出願者864人÷520=1.66倍と比べると、かなり緩やかな倍率になるね。
単純計算でも、中学校で上位8%以内であれば、普通に合格を狙えることになる。
ちなみに、県柏レベルの私立芝浦柏の定員120名を公立定員に加えると640人になるから、計算通りと言えるのかもしれない。
また、推定公立進学者70%で計算すると、公立進学者の上位468人と計算できる。
この468人が東葛飾と県柏を順序良く受験(まぁ、そんなことはあり得ないんだけど)していけば、倍率は1倍に届かない。
何が言いたいかと言うと、
要するに、中学校で上位8%以内のポジションであれば、計算上は県立柏高校に合格できるはず、ということ。
しかし、実際の出願者864人って、表を見ればわかるけど、公立進学者上位70%で考えると、鎌ヶ谷や柏南レベル(公立志願上位785人)にも届かない子が含まれているよね。100人近くはもはや記念受験?と思えちゃう。
念押しで書いておくけど、あくまで学区内での推計。
実際には他学区から受ける子もいる。しかし、第3学区から他学区(他学区の私学含め)を志願する子もいる。だからそこは考慮しない。
最後に、自分が「上位▢%」なのか、について書いておこう。
中学3年生は校内実力テストを4回~6回受験したと思うから、その「校内順位の平均」が学年の「上位▢%」なのかを確認しよう。
注意してほしいのは、自分の「最高順位」だけで考えないでほしい!ということ。
それは、ただ安心材料を作るためのその場しのぎの精神安定剤にしかならないよ。
大切なのは、「現実的」な「上位▢%」(平均値)を知ること。
志望校の合格ライン「上位▢%以内」に入っているなら自信をもって受験に挑もう!
倍率に踊らされて不安になって実力を発揮できなかった…
なんてことの無いように。
さらに、明後日からの志願変更で、記念受験組の一部はさすがに変更するだろう。
あとは残り1週間。やれるだけの勉強をする、それだけだね!
目標にする人が多い「SS61レベル」「SS57レベル」についてはこの次の記事で書く!
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