昨日の数学の質問。
Tel帳の問題だったんだけど、箱ひげ図と四分位数の問題。
指導要領に追加されてから、多くの都道府県で出題されているよね。
で、四分位数とか箱ひげ図ってのは、
「その四分位数からわかることは何か」
「その図から何がわかるのか」
を考えていくことが基本的な問題になる。
だから、「第2四分位数は中央値」だとか、「第3四分位数は中央値から最大値までの中央値(要は75%の値)」だとかってのは、あくまで必要な基礎知識の習得であって、基礎の完成とは言えない。
統計で大切なことは「そこからわかること」を思考する、発見することなんだ。
たとえば、
「1・2・2・3・3・4・5・5・5・6・6・7・7・8・9」
って15個のデータがあったとして、
第2四分位数(中央値)は8番目だから「5」
第1四分位数は「3」
第3四分位数は「7」
ってなるわけだ。
基礎知識で、これがわかることを前提に、どんなことがわかるのか?を考えていくわけ。
昨日の質問は、箱ひげ図によって四分位数は与えられていて、そこから考えていく形式だったんだけど、
「解説を読んでも、書いてあることがどういうことなのかわからない」
って泣きついてきた感じ。
原因は簡単で、「四分位数が〇〇ということは□□ってことがわかるよね」という「□□」を考えていないからなんだよね。
箱ひげ図を読み取ることはできる。
だから、示された四分位数もわかる。
ところが、その先がわからない。
これは統計の基礎知識はあっても基礎思考ができていないってことだ。
たとえばこういうこと。
最大値が9で第三四分位数が7ということは、「上位25%は7以上」である
最小値が1で第1四分位数が3ということは、「下位25%は3以下」である
みたいな「□□」の部分に注目できていないんだ。
こういう子、意外と多いと思うんだよね。
図を見て、中央値を答えられれば基礎OKみたいな感じで勉強しちゃった子。
だけどね、数学って「論理的思考」の教科だからさ。
そういう基礎知識だけ覚えることが「基礎」じゃないんだよね。
統計からわかる事実を発見してアウトプットできるところまでが基礎。
ちなみに、この手の問題は驚くほど正答率低いんだ。
だから自分もできなくていいなんて法則は成り立たないからね。
人が苦手とする部分で得点を重ねるから勝利が近づくんだ。
実際の入試問題は良問が多い。
1つ1つの問題をきちっと理解して前に進んでいく。
1度でダメなら2度、それでダメなら3度、目をそらしたって一生できないままなんだからね。
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