昨日、中3の公立受験予定者に直前Vもぎの結果やオリジナルの「得点記入表」を前に、
1人ひとりと、最後の?お話をした。
全体に向けて、「どこを受けるかは最後は自分の意志で決めて良い」と伝えた上で
7名の公立受験予定者と膝を突き合わせた。
7名のうち5名はさっきのブログで書いた中3春から入塾した子だ。
長い年月在籍したプラス進研っ子は、私立を希望する割合が昔から高いかもしれない。
さて、この面談では僕は「客観的」な話しかしないと決めている。
情を入れすぎると、安易な期待ばかり持たせてしまうかもしれないから。
確率が低い場合は、その通りに伝えるようにしている。
いわば、事実上の「記念受験」となりそうな子もいるが、
それも現状であるので、しっかり伝えるようにしている。
それでも受験するのかどうかは、
各家庭で相談の上、本人の気持ちを一番に、保護者の思いと折衷して決めればいい。
ここから先は、僕が口を出しすぎてはならないと思っている。
ただ、1つだけ。
「どこを受験してもいいよ、自由に決めてね」
という言葉だが、子どもたちのタイプや成績によっては複雑に思うことも多い。
それに、とにかく発展途上の子が多い。まだまだ学力が伸びる可能性がある。
だから、1人ひとりに話す内容には変化があるのは事実だ。
これは、保護者の皆さんに特に理解してほしい。
例えば、東葛飾高校に60%くらいの確率で受験する子に対してなら、
これは本当に「どこを受けてもいいよ」となる。
このレベルの子ならたいていは、「自分に見合うステージ」を客観的に考えられるからだ。
もちろん、それぞれの高校の進学実績とか、そういうことは話尽くしてある。
あとは、万一、東葛飾を受けて併願校に進学することになっても前を向く覚悟があるか、それだけだ。
だから、その上で、東葛飾を受けようが、小金だろうが県立柏だろうが、好きにすればいい。
ただ、今年のプラス進研の子たちはそうじゃない。
得点記入表には取り組んだ過去問や予想模擬問題の得点に応じて、「〇」「△」「×」がつく。
志望校に対して「〇」と「△」ばかりなら、自分を信じて受験すればいい。
声がけもそれしかない。
ところが、「×」と「△」が中心だったり、「×」ばかりだったりの子には、
やっぱり慎重になって考えてもらいたいと思っている。
特に中3から塾に来ている子は発展途上だ。まだまだ成績が安定しない。
だから、お話するときには、
「どんな高校生活を送りたいか?」を必ず聞くわけだ。
で、やり取りは簡潔に書くとこんな感じになる。
「×」ばかりのある子は、「高校で勉強して理系の大学に行きたい」と言う。
希望を実現するには、それなりの環境が必要だ。(最低でも偏差値60前後)
内申点もかなり厳しくて、成績が伸びたとはいっても苦手教科が残る。
学力と内申を考慮して、合格できる公立を受験したら夢は砕けるだろう。
併願校の状況とすり合わせて、
「記念受験になるけど、家族と相談して一番行きたいところにギャンブルを打ってみてもいいよ」
と話し、さらにこう付け加えた。
「とにかく、大学入試までとにかく勉強を続ける、中学の反省を生かして、どの高校に進むことになっても、毎日前向きにがんばる。高校入試は通過点だよ」と。
「×」が多いある子は「友達関係とかで安心できる高校生活を送りたい」と言う。
まぁ、高校生活を安心して楽しみたいってことなのかな、と感じる。
であれば、公立高校に進学する方が良いのかな…と個人的には思ってしまう。
公立だろうが私立だろうが、高校生は「勉強中心」である。
だから、無理して受験して、仮に合格しても、勉強で付いていけないと、
人間関係とか考えている場合じゃなくなるよね。
落ちこぼれていって、ただ苦しいだけ。
その先の未来だって、かなり厳しいものになるのは見えている。
偏差値60の高校で最下位付近なら、それは偏差値50の学校でトップにもなれないレベル。
そこから這い上がって勉強するだけの覚悟があるのかどうか。そこだ。
となると、僕の心の中には「記念受験の価値はあるのか」という疑問が湧く。
だから、いろいろと話して最終的には、
「まだ時間はあるから家族ともよく相談して、良く考えて決めようね」となる。
「×」と「△」が半々くらいのある子は、
「下げた時に指定校とか狙えますか?」と聞いてきた。
大学受験を見据えての発言だったと思う。
だから、「指定校」のメリットとデメリットを改めて話した。
で、僕の中では同じ指定校をとるという点においても、
「下げた公立で指定校をとる」ことと、「併願先の私立で指定校をとる」こと
どちらの方が可能性が高いか、話せることはすべて話した。
大学進学まで考えれば、チャレンジした結果、併願校に進むのも決してマイナスでなく、むしろプラスかもしれない。
あとは、家族ともしっかり相談して決めればいい。
「△」が中心のある子は、出願前にA高校とB高校で迷っていると相談に来た。
「どんな高校生活を送りたいの?」に対しては、
「中学の3年間と同じように、毎日しっかり勉強して、推薦で大学に行ければ…」
ということだった。
内申点に恵まれるタイプの子なので、気持ちはよく伝わってきた。
そこで、A高校とB高校、それぞれに入った場合の、勉強の見通しとか、
指定校を狙うための校内のポジションはどれくらいかとか話せる限り話した。
数日後、「いろいろ考えてB高校にします」と報告をくれた。
うん、それでいいと思う。最後は自分でね。
私立の場合は、若干無理して入ってもフォローが入ったりするけど、公立はそうじゃない。
基本的には、「自力で」何とかするのが高校生だ。
そりゃあ、塾だ予備校だってさらに金をかければってなるが、それでは公立高校に進学するメリットは何?
なんでも金で解決しようとする精神を高校生が持つのは悪だとすら思う。
それに、学校の授業で付いていけない人が塾に通うと、私立高校に通う以上に費用がかかるよ。
学校の授業で付いていけるまでの勉強は「自力」でなんとかすべき。
僕は昔からそう話してきた。そして、そういう子の方が、難関大に進学する割合が高い。
プラス進研の得点記入表、これ、本当に現実的なもの。
夢を砕くようで申し訳ないけど、本当に当たるんだ。
可能性が低いことを承知で「大丈夫!」(数打ちゃ当たる)と背中を押すのは大手塾の専売特許でいい。
ぼくは、1品1品、心を込めて仕上げる「小さな街のレストラン」がいい。
偏差値が高い学校に合格することが正義なんじゃない。
入学後、学業中心の高校生活を豊かにして、前向きに生きることができるそれが正義だ。
高校入試はあくまでも通過点。
本当に、
よーーーーーーーく
考えて、受験する高校を決めてもらいたい。
悩んだらいつでも相談を!
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