さっき、私立の単願が人気なのではないか
って話をしたんだけど、これにはちょっとした
”ウラ事情”
が絡んでいると思うんだ。
気になっているのは、
「この私立に行きたい」
という、”積極的な理由”で単願という選択をしているのかってこと。
じゃあ、消極的な理由とは何か。
1、公立にめぼしい高校がないから
2、希望する私立の併願推薦が取れない(単願なら取れる)から
で、この2つの原因は、1本の糸でつながると思ってる。
それは、こういうことだ。
公立の「A高校」に行きたい
だから私立の「B高校で併願推薦がほしい」
ところが内申基準に届かなくて取れない
本当は公立が良い、別の公立高校を受ける?
だけど、魅力的な公立高校がない(要は行きたくない公立高校しか残らない)
私立のB高校は「単願推薦なら取れるって言われた」
仕方がないからB高校を「単願で受験しよう」
こんな感じ。
千葉県の公立高校は、明らかに人気の「二極化」が進んでいる。
毎年、競争率(志願倍率)が非常に高い学校=人気校
毎年、競争率が著しく低い(1倍に満たない)学校=不人気校
この明暗がはっきりしているわけ。
で、不人気の学校って
地元住民からの評判が悪い
という共通点があるんだよね。
近所の人に「通わせたい」って思われないんじゃ、
わざわざ遠くから「通いたい」って思われるはずがないよね。
そう、私立人気(?)の原因の一端は公立高校の魅力の無さにあると思う。
で、「あの公立に行くなら、私立に行く方がマシじゃね?」ってなる。
まぁ、希望の私立で「併願推薦」が取れれば、公立の人気校にチャレンジするんだろうけど、これがまた問題で。
千葉県内の私立高校、推薦基準が跳ね上がっているんだよね。
高校の偏差値を考えたら、考えられないくらいという事実。
進路指導していても本当に困るのよ。
柏近辺の学校にフォーカスして列挙してみる。(評定数値は5科合計、検定などの加点は考慮しない)
1、柏市
◎二松学舎柏→単願19(進学コース)、併願22(特進コース) ※昨年から進学の併願を廃止。
◎流経大柏→単願20(総合進学)、併願22(総合進学) ※特進の併願に至っては24。
◎日体大柏→単願16(アドラー)、併願17(アドラー) ※加点込みでも16で昨年よりも+1。
◎麗澤と芝浦工大柏は学校推薦なし。
2、松戸市
◎光英VERITAS→単願19、併願20
◎専修大松戸は学校推薦なし。
3、我孫子市・野田市
◎中央学院→単願17(進学コース)、併願18(進学コース)
◎西武台千葉→単願17(進学コース)、併願19(進学コース)
4、茨城県
◎東洋大牛久→単願19、併願20 ※今年から単願の加点なし
◎土浦日大→単願18、併願20 ※今年から単願は加点幅を拡大(単願は入りやすく)
ざっと、こんな感じね。
ほとんどの私学が、併願だと「オール4」レベルを求めている。
けど、実際に偏差値55くらいの子って5教科20はなかなか取れないんだよね。
私学側だって、毎年入試相談やってるわけで、わかっていて引き上げている。
だから、併願の評定に足りないなら、いい公立もないし、単願にしちゃおうって。
なんだか安易だし、僕は決しておすすめしないけど、不安になる気持ちがわからないでもない。
そんなわけで、ある意味で消極的な「私立単願」が増えているように感じるのだ。
他にもいろいろと書きたいけど、長くなるから別記事で。
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