昨日に続いて、県内の公立高校の進学状況を見ていこう。
今日は千葉県第3学区では県立柏高校に次ぐ進学校である「鎌ヶ谷高校」。偏差値は61。
大学受験の偏差値に換算すると、46~51程度になるね。
つまるところ、鎌ヶ谷高校は偏差値50近辺の中堅大学以上に進学したいなら、ギリギリのラインであることが予想できる。
偏差値換算など細かいことは昨日の記事で。
さぁ、現実はいかに!
どうだろうか。
僕はちっとも驚かないけど、驚く人も多いかもしれない。
まず、表を見てわかる通り、鎌ヶ谷高校から「旧帝+α大」はほぼ期待できない。
そこに「早慶上理」を合わせても4%程度。最近少し増えてはいるけど、それでも現状はほんの上澄みの10名ちょっとが進学できる状況だ。
鎌ヶ谷高校は8クラスだから、単純計算でクラス1位が求められるってことだ。
ここに入るって、至難の業だよね。絶対に。3年間、遊んでなんかいられないだろう。
血のにじむような努力をしているんじゃいかと思う。
次に、千葉大などの主要国公立と「MARCH」を含めると直近6年間の平均は21%。
直近3年間だと25%を超えているから、10%ちょっとだった15年前から比べると、飛躍的に伸びたことになる。
15年前は上位の26%で「日東駒専」だったわけだから、上位生徒の学力は確実に伸びている。
これは「MARCH」を目指したい人にとって前向きな傾向だ。
でもね、それでも25%よ、4人に1人。
学年順位だと320人中80位以内。40人クラスならトップ10でMARCHレベルだ。
どう?
かんたんに「MARCHに行きたい!」とか吠えてる中学生たち。
なんとなく口にしてるその言葉、かなりの無責任発言にならないかな。
そして、「日東駒専」を含むと直近6年では35%、直近3年間は41%だ。
15年間(2年分欠けるから実質13年間)の平均は31.4%だから、この10年で10%以上伸びていることになる。
上位生徒の学力向上に引き上げられて、「中の上」と言われる集団も引き上げられている格好だろう。
これも、学校としては良い傾向なのだと思う。
それまでは「夢」と思われていた大学へ先輩が進学しているのを目の当たりにすれば、後輩は勇気づけられて、積極的にチャレンジするようになる。
そうして学校のレベルは伸びていくんだ。
まぁ、この10年間くらい、高校受験時の倍率が高止まりしていることを考えれば納得できるけど、見た目の偏差値以上に生徒の学力層が上がっているのかもしれない。
というよりも、成績が良いだけでなく、学力が高い生徒が合格しているのではないだろうか。
意味が分からないかもしれないから、簡単に解説。
定期テストの点数が良くて、通知票の数字も高い。だけど偏差値は55しかない。
いるでしょ?こういうタイプ。
これはね、成績は良いけど、学力が高いとは言わないってこと。
進学実績を出したい高校としては、学力の高い生徒に多く入ってもらいたいから、いい傾向なのだと思う。
しかし!
良い面ばかり見ている訳にもいかんだろう。
いくら「日東駒専」以上の進学率が40%を超えてきたと言っても、まだ40%だよ?
320人中130人くらい。40人クラスで16人ほどの計算だ。
ちなみに、鎌ヶ谷高校の現役大学進学率90%以上。浪人なんてめったにしない。
要するに、残された“5人に3人”は「日東駒専」以上には進学できていないのだ。
つまり、偏差値50以上の大学へ進学できていない人が多数派である現実。
毎回、同じようなこと書くけど、一生懸命受験勉強することは大切。
でも、そこで終われば、その高校でもただの人。非凡の道は拓かれないのだ。
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