今度は学力格差の話。
9月に中学校で実施された学力テストの平均点。
毎年のことではあるが、今年も格差がすごいのよ。

これね、今回受験した柏市内20校の平均点分布。
悲しきかな、柏市内で平均点を上回ったのは、280点以上の5校のみなんだけど、
問題なのはトップから最下位の格差だ。
トップの学校は平均点がなんと340点。これは千葉県でもトップクラスだろう。
しかし、最下位の学校は220点。ちなみに同じくらいの学校が3校ある。
要するに、柏市内だけで5教科で120点の差があるということ。
これ、偏差値にしたら13~14ポイント。
さすがに、トップの中学と比べちゃ…ということで、2位の中学(303点)と比べたとしても、
その差は80点以上、偏差値で9ポイントの差。
この差をどうお感じか。
通っている中学で平均点を取っていれば「普通の学力」なんて、とてもじゃないけど考えられない。
そして、これも悲しきかな、「内申点」は「通っている中学校の基準」で評価されているってことだ。
平均点が低めの学校で内申点が高いと言っても、まったくあてにならないでしょ。
多くの私立高校が「偏差値」で優遇したくなる気持ち、わかるんじゃないかな。
まず、内申点で「学校推薦」を出されれば、不用意に「不合格」にできない。
しかし、ある学校では内申24の子でも、3教科で100点ちょっとしか取れない子が頻発。
とはいえ、特定の中学校だけ内申基準を変えるなんて、できる訳がない。
じゃあ、内申の基準そのものを引き上げる?
そうすると、中学側がその上げた「基準値」に無理くり?合わせてくる。
結局、内申点を上げても何も変わらないし、
成績の良い子を取っているのに高校の進学実績も大して伸びない。
悪循環……内申点の信用なんて地に落ちたも同然だ。
でもさ、これ、最終的にかわいそうなのは、誰でもない「子どもたち」だよ。
「成績優秀者」という「勘違い」をさせられたまま高校生になり、
内申点だけで入学した高校で、学力が足りずに授業についていけない「上滑り」状態になる。
そのまま自信を喪失して、誰も知らない大学に進学するか、最悪そのまま落ちぶれる…。
だから、僕は昔から一貫して「偏差値重視」。
もちろん、内申点が重要であることの否定はしない。
しかし、最終的には「学力をのばす」=「偏差値をのばす」だ。
偏差値は「県内」や「全国」など幅広い層で計算された相対的なポジションだから。
公立私立問わず、そのポジションが受験校や合否を決め、入学後の生活に影響する。
公立や一部の私立のように推薦がなければ、当日の入試得点で競うことになる。
そしてこれは大学入試だって変わらない。
推薦の割合が高くなっていると言っても、上位の大学では一般入試が圧倒的に多いし、年内入試でも東洋大学のように学力検査を課す大学も出てきている。
高校入試は学力における「県大会」
大学入試は「全国大会」
中学校という井戸の中での評価で勝敗は決さないのだから、
相対的な学力を数値化した偏差値を重視するのは学力向上において重要なこと。
地域間・中学校間の格差があることは自分の力でどうにもならないとしても、
相対的な学力を伸ばすための日々の努力は、個人レベルでできること。
プラス進研に通う子たちには「競争に負けない学力」をつけること、
日々の学びの先に「全国大会」が待っていることを意識して勉強してもらいたい!
(全国大会の出場は個人の自由。けど、勉強しておいて損は一切ない!)


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