【倍率に踊らされるな】志願者の中には「記念受験組」も多い!?-その2-

入試に関すること

倍率が出るとやっぱり心配、不安になる子が多いよね。

結論から言えば、「倍率なんか気にせず点数を取ればいい」と考えればいいんだけど、
そう言われても、不安なものは不安なんだ!ってね。

そこで、合格レベルの力があるなら、倍率を気にしない方が良い裏付けになるかもしれない資料を紹介する!(ちょっと難しい話になるかもしれないけど…)

各高校には合格基準の「偏差値」(SS)があるんだけど、これだと「上位から何%」くらいなのかがわかりにくいよね。

そこで、「偏差値(SS)」と「上位から何%」の対応表付きの高校一覧を第3学区だけで作ってみた。

まずはこの表。第3学区内の公立中学校の在籍数。

上表の通り、第3学区の公立中学校には8269名の中学生が在籍している。
公立高校に進学する生徒の割合は、約70%と言われている。
これを考慮すると、5790名が公立高校に進学するであろう、という計算だ。

次に今年の志願状況の表。

この一覧表から、第3学区の定員5240名のところ、公立中在籍の70%の5790名を超える6014名が公立高校の一般入試を志願したこと、その志願倍率は1.15倍ということがわかる。

なお、偏差値については、中学校で受験する「校内実力テスト」の偏差値で計算している。

ちなみに、公立進学者の全員が第3学区の高校に進学するとは限らないわけだけど、逆に他の学区から第3学区の高校に入ってくることもあるので、そこについては考慮しない。

で、この表を細かく見ていくと…
(前回のつづき)

さらに面白くなるのが、鎌ヶ谷と柏南レベル(SS61,上位13.57%以上)。

このレベルは2校あって、定員がともに大きい学校なので、累積定員が1240名、在籍上位13.57%の1122名を定員が100名以上も上回る。

ということは、SS61以上の子が実力通りに受験すれば、全員が鎌ヶ谷か柏南に合格できる計算。

しかし「累積志願者1944名÷1240名=1.56倍」という、受験生にとって恐怖を覚えるような高倍率になっている。

もちろん、定員が大きいから、SS61以下の子にもチャンスはあるだろう。
しかし、結局のところ、鎌ヶ谷や柏南だと上位30%ほどしか大学入試で日東駒専以上に現役進学できていない現実も納得できてしまうな…。

ちなみに、この累積志願者1944人って、このワンランク下「柏中央」「柏の葉」までの累積定員1880名よりも多い。
ということは、定員ベースで考えても、偏差値57未満といえる子たちが多数出願しているってこと。

併願私立の合格状況とかも照らして選択してるんだろうけど、無謀というかなんというか…。入学後のことは一切考えていないんだろうか?
仮に併願私立が土浦日大や東洋大牛久など日東駒専の付属校なら、棄権して私立を選ぶ方が長い目で見れば良いような気がしてならない。
この場合、棄権したとしても、「負け犬」なんかじゃないよ。むしろ、前向きな棄権。高校でしっかり生活すれば、日大や東洋大に現役進学できるんだから。確率論で考えた方が良いと思うね。

仮に神風吹いて合格したとして、高校生活はバラ色?
本当にそうなの?イバラの道なんてもんじゃないかもしれないよ。
高校はあくまでも「通過点」だ。その後の人生を少しは考慮しないものか。

まぁ、いい。ここまででわかったこととして、中学校で約14%、要するに、
・150人規模の中学校なら20位以内、
・200人規模の中学校なら28位以内、
・250人規模の中学校なら35位以内
に安定して入っている子なら、中学校間の格差を考慮しなければ十分に合格圏内にいる!ということだ。

次に「柏中央」「柏の葉」レベル(SS61,上位13.57%以上)。

累積定員が1880名、在籍上位13.57%の2001名。単純計算で1.06倍だ。
実力通り受験すれば、決して恐れるような倍率ではない。

ところが、「ここまでの累積志願者2859名÷1880名=1.52倍」となってこれまた不安を煽るような倍率だ。

ちなみに、この累積志願者2859名って、柏陵高校(SS47)レベルまでの累積定員だ。
SS50未満の子がSS57の高校を受験するって、ちょっと度を超えて無謀なんじゃない?
「記念受験」どころか「ひやかし受験」と揶揄されてもおかしくないように思う。

そりゃね、その高校に「行きたい」気持ちは強いのかもしれない。
しかし、偏差値が10近く離れてしまうなら、それは現実的に難しいと言わざるを得ないでしょ。

ここからは個人的な意見だ。
これは、それでも受験させる「家庭」と「中学校」にも原因があると思う。
いくら「受験する権利」があると言っても、これは良くないよ。絶対。
だって、受けたとしても不合格になる可能性が高すぎることくらい、わかるでしょ?大人なら。まして、それが中学校の教員なら。何のための進路指導なの?保護者も道義的なこと考えてる?
うまくコントロールしてもらいたい。
「受けたいなら受けていいよ、高校にさえ進学してくれれば」
学校の指導はそういう時代なのかもしれない。
だけど、こういう受験生が大勢いて、無意味に倍率が跳ね上がっている。こちらの現実をもっと真剣に考えてもらいたいんだ。
そのせいで本来は合格圏内にいるはずの受験生が、不安になって「消極的な志願変更」をすることになったら……。気の毒で仕方がない。

とにかく、学年順位が上位25%以内であるならば、十分にチャンスがあるのがこのレベル。
自分がそこに含まれているのなら、ひるむことなく受験すればいいと思う。必ず勝負になる。

最後に、自分が「上位▢%」なのか、について書いておこう。

中学3年生は校内実力テストを4回~6回受験したと思うから、その「校内順位の平均」が学年の「上位▢%」なのかを確認しよう。

注意してほしいのは、自分の「最高順位」だけで考えないでほしい!ということ。
それは、ただ安心材料を作るためのその場しのぎの精神安定剤にしかならないよ。
大切なのは、「現実的」な「上位▢%」(平均値)を知ること。

志望校の合格ライン「上位▢%以内」に入っているなら自信をもって受験に挑もう!

倍率に踊らされて不安になって実力を発揮できなかった…
なんてことの無いように。

さらに、明後日からの志願変更で、記念受験組の一部はさすがに変更するだろう。

あとは残り1週間。やれるだけの勉強をする、それだけだね!

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