僕の個人的な見解であることは断っておく。
千葉県の公立高校入試問題(=学力検査の問題)は、なかなかによくできていると思っている。
というのは、基礎から応用まで、うまくバランスの取れた問題構成になっていると感じるからだ。
そんなこともあって、2日目の検査で「思考力を問う問題」を採用している学校もあるけれど、僕は「これって必要なのかな?」と思ってしまう。
500点満点のテストの中で思考力は問えているでしょ?と。
たとえば、県立船橋高校はトップ校であるけど「思考力を問う問題」を採用していない。
しかし、大学の進学実績はうなぎのぼりだし、むしろ「思考力を問う問題」を採用している東葛飾を引き離しているし、県千葉とも実力伯仲してきた。
小金高校も「思考力を問う問題」を採用していないけど、確実に難関私大の実績が伸びている。
県柏高校にしても、入試の倍率は落ち着いてきているけど、進学実績は上々だ。
つまり、高校入試で選抜されていく中で、その高校に見合うだけの「思考力を有する生徒」がしっかりと合格を掴んで、入学後も活躍しているということが言えるんじゃないかと思うわけ。
以前、公立進学校の教頭先生に、
「思考力を問う問題を採用することは検討されているんですか?」
と尋ねたことがある。
先生は、
「公立入試の学力検査でも十分に思考力を問えていると判断していて…」
と仰った。
やっぱりそうだよね、と。
トップ校(千葉・船橋・東葛飾・千葉東)に合格するだけの得点は430点付近だ。
つまり、公立入試で430点付近を平均して取れるだけの思考力を有している子が合格する。
ということは、そういう子たちが高校に入学して活躍できる土壌ということでもある。
2番手校(薬園台・小金・佐倉)に合格するだけの得点は400点付近。
3番手校(県柏・船橋東・八千代)に合格するだけの得点は380点付近。
4番手校(鎌ヶ谷・柏南・国府台)に合格するだけの得点は360点付近。
5番手校(津田沼・松戸国際・柏中央・柏の葉)に合格するだけの得点は330点付近。
「公立入試での得点力=現状の思考力」ということで考えると、入学した後に自分が(勉強で)活躍できる環境はどこなのか、ということを考えることができるよね。
ちなみに、65%(325点)くらいの得点までは「基礎知識の徹底」で十分に戦えるから、そこから先が「思考力」と言うこともできる。
だとすると、思考力を問われてくるのは、上記の4番手校以上ということになる。
なるほど、目安としてはやはり偏差値が60を超えてくる高校。
つまり大学受験で通用するレベル(日東駒専以上に現役進学30%以上)の高校だね。
公立は私立のようにアフターケアがないから、神風吹けば「ラッキーで合格」のような選択ではなく、自分の「地力」で合格して高校生活を営むことを前提に選択することが大切だ。
だって、「地力」というのは入試前の数週間でどうにかなるものじゃないんだからね。
入試まで時間のある中2生は、じっくり「地力」をつける意識を持っていこう。
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