昨日の自学の時間。
中3がTel帳(全国高校入試問題正解)の数学を解いていた。
Tel帳に取り組むのは何も問題ないんだけど、見えた問題が「難関私立の図形問題」だったんだ。
受験する学校でもなければ、レベル感もややズレている。(つまり必要ないレベル)
念のため聞いた。
「受験する高校の過去問は完璧なの?」
(ちなみに分析できるよう10年分くらい渡してある。)
「まだ終わっていません」
「………….」(絶句)
この直前期に、どうして自分の受験するレベルよりも難度の高い問題に挑戦するのは本当に得策なの?よく考えてほしいと話をした。
きっと、受験する私立の対策のつもりで、量で経験を積むために取り組んでいたんだろうが、今はすでにその時期ではないし、レベルも合っていない。
直前期になると不安もあって「新しい問題」に手を出す受験生がとても多いんだけど、レベルが合わなかったりしたら意味がないし、できなければさらに不安になってしまう。
もはや、「目的」がハッキリしない感じ。
「何を目的に」その問題を解くのか、強く強く意識して取り組んだ方が結果は良いはずだ。
今の彼の目的は「合格すること」のはず。
だったら、その高校の問題を擦り切れるほど何度も取り組む方が絶対に効果的。
だって、その高校の先生が作るんだからさ。
同じ先生とは限らなくても「作問方針」は変わらないし、たいていローテーションみたいなのがあるから、同じ系統の問題も数多い。
数学の場合は、解く際の「考え方」が共通であることも非常に多い。
だから、数は少なくても、何度も繰り返す中で、作問者の「意図」まで掴むつもりで、完璧に仕上げてほしいんだ。
そして、解いていく中で、
「この系統は短時間で解ける」(=確実な得点源)
「こういう考え方の問題は時間がかかる」(=捨て問)
という自分なりの方針も見えてくるってもんだ。
この判断が本番の得点を固めてくれるんだよ。
それと、昨日も書いたけど、過去問は1冊のテキスト。
1冊のテキストにできれば、この入試だけでなく、その後にも必ず活きてくる。
ちなみに、この考え方は「基礎を固める」段階でも言えること。
特に、思考を重ねる必要のある内容については、とにかく「少問多周回」。
(=少ない問題を繰り返し解いて、解説もしっかり読んで、完璧に理解する)
新しいものにどんどん手を出すよりは、まず、教科書レベルを完璧に。
これがしっかりできるようになることで、自学力も身について、少しずつ負担が減るはずだ。
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