私立の入試が近づいてきたね。
柏市の中学生だと、茨城の私立を併願受験する子も多いから、そう考えるとあと10日、千葉の私立だとあと12日だ。
この直前期は受験する私立高校の過去問を解いている人も多いんじゃないかと思う。
(どちらかというと「仕上げ」の段階)
過去問を解くときのポイントとして、まずは「実践的に時間を測って」解いてみることがある。
その時に「合格基準点」(合格最低点)に届いているか、届いていなければあとどのくらい必要かをチェックすること。
まぁ、ここまで当たり前のことを書いているんだけど、この「当たり前」をできない子も多いから。
過去問題集には3年~5年分くらい掲載されているから、このトレーニングは最低でも掲載年数分できる。
この実践的なトレーニングの中でやってもらいたいこととして、「時間内に合格点を取るための取捨選択」がある。
(たとえば、試験開始の最初の1分は最初から最後まで問題構成を確認する時間にするとか、数学なら、問題文を読んで30秒~60秒以内に戦略が浮かばなければ飛ばすとかね)
鍛えられている受験生ならこれも「当たり前」の話なんだけど、そうでない場合は「前から全部解く」のが普通だと思っている子も多いんだ。
でも、私立の入試では「合格点」に届くかどうかが合否のポイントで、100点を取ることが目的じゃない。(そもそも100点を取らせる作問はされていない)
だから、「合格に必要な得点」を意識した方が絶対に取り組みやすいし、戦略も立てやすい。
この周辺の私立で考えると、
・芝浦工大柏…3教科で200~210点(約7割)
・専修大松戸…3教科で200点前後(約7割)
・市川…5教科で260点前後(約5割5分)
こんな感じ。(もちろん年によって多少の変動はある)
だから、まずは最低でもこの基準点に届く(基準点よりちょい上を取れる)ような解き方を考えることが大切という訳だ。
私立の入試問題にはある程度「傾向」があるから、数年分の入試問題を「大問ごと」に分析して、自分が「どこで確実に得点していくのか」というイメージを立てながら、実践力を高めていけばいい。
また、入試問題には「はじめの問題から順番に解け」なんていうルールもないんだから、傾向を見ながら、「解く順番」も工夫していきたいね。
とにかく、「自分がどうやって合格点を取るのか」、という戦略を描く。
残りの時間はその総確認・総整理になると思うんだけど、最後まで抜かりなく準備していこう。
ちなみに、過去問というのは、「ただ解いて点数を出す」だけでは十分に使い切れたとは言えないよ。
教科によって上手な使い方は異なるけど、基本的には過去問を「1冊の問題集」として捉えた勉強をした方が良いと思っている。
「その学校に合格するためのアイテム」に限定させないことが大切。
だって、過去問で解いている問題は、「中学3年間の総復習」でもある訳だから、解き方や考え方など、他の私立入試や公立入試にだって効果があるはずなんだ。
そしてもう1つ。
入試問題はその私立高校の先生が多くの時間と労力をかけて、受験生のために作り上げた「作品」でもある。ぼくはこれってすごく大切なことだと思っている。
一言に「過去問」とか「入試問題」とかって考えないで、作成した先生方の「思い」も受け止めて向き合える受験生になってほしい。(だから、過去問を全く解かずに私立を受けるとか論外ね。)
それができる子は、ちゃんと合格するはずだって僕は思っている。
(もちろん、学力的に記念受験ではないことが前提だけど)
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