【明日は我が身か】選ばれることの有難さ

塾講師として思うこと

今年、学習塾の倒産が過去最多水準で推移しているんだそうだ。

「学習塾」の倒産、過去最多水準で推移(帝国データバンク) - Yahoo!ニュース
学習塾の倒産がコロナ禍を経て過去最多水準で推移している。2024年1~10月の倒産件数(負債1000万円以上、法的整理)は32件で、前年同期(25件)比で28.0%増加。このままのペースで推移する

先週末だったかな。出生数が70万人割れをしそうで、少子化に歯止めがかからないというニュースもあったけど、こうやって少子化が進む中で、さらには物価も上昇している。

もちろん、価格に転嫁したい、しかし、「教育」というカテゴリ特性上、無慈悲と言えるような値上げは苦しい。

そんな中でも、資力に勝る大手塾は「無料体験」だの「無料講座」だので市場をかき回し、営業マシーンと化した社員は、凄まじい営業トークで生徒募集に肩入れし、少ない子どもの奪い合い。
社員は心身ともに疲弊し「教育」であるという熱意は日に日に削がれていくばかり。
さらには少子化でも売り上げを立てるために、融資を受けて新規出店を繰り返し、負債額が年々増大していく構造。

そうかと思えば、特別な資格が必要な訳でもなく、初期投資が小さくて済む個別指導塾のフランチャイズには、脱サラ組が群がって乱立。
フランチャイズは看板だけは立派にブランド確立されてるから、「塾でもやるか」なんて考える「クセ者」っぷりは看板の力でかき消してもらえる。
彼らにとっては「教育」というより「サービス業」。リップサービスをつけて、預かってからは素人の大学生に丸投げ。

そういう部分が目に見えてきて、消費者側も学ぶようになったし、同時に選択肢も増えていった。
オンライン化によって有料・無料問わず、通わなくても学べる時代にもなったし、通信教育だって進化を続けている。

倒産する件数が増えて当然と言える構造だ。

「明日は我が身…」とならないように僕も考えなくてはいけない。

そして、こういう個人零細塾が生き残っていくためには、「ここで学びたい」と強く思ってもらえるような塾である必要があるだろう。

そのためには、やっぱり僕自身がブレないことだろう。

癖が強かろうが、トゲがあろうが、やっぱり個人零細塾らしく芯を曲げずにやるしかない。

僕には万人がふらっと集まる「コンビニタイプ」の塾はできない。目指すつもりもない。

僕にできることは、塾に通うなら「ここしかない」って思ってくれる1人ひとりに、家庭に感謝して、心に訴えかける。ただもうそれだけだ。

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