【受験は成功か失敗か】それを決めるのは合否の瞬間じゃない

塾講師として思うこと

塾の人間はね、「受験で合格」=「成功」と捉える文化がどこかにあるように思う。

まぁ、大手の塾だと「著名な学校に何名合格したか」が自身の評価にも影響する訳だし、そういう世界で生きているならやむを得ないのかもしれないけど。
僕の場合、この子たちが「将来どうなっていくのか」の方が興味あるな。幸せな高校生活になるのかとか、高校卒業後は、はたまた大人になったら何をしてるのかとか。
だって、思春期で多感な子たちの人生に関わらせてもらってるんだから。

そりゃぁね、僕だって思うよ。心から「合格してほしい」と応援していた子が不合格になった時は、「自分の力が足りなかった」とか「失敗した」とか、瞬間的にはね。若い頃はかなり尾を引いたこともある。

だけどね、そうじゃないんだよね。

受験で成功したか失敗したかなんて、受験の結果を受け止めて学校に通う本人にしかわからないよ。
誰かが代わりに学校に通ってあげられるわけでもないんだし。

不合格になったことで通った学校で、すばらしい仲間と出会ったり、将来の可能性が拡がったり、自分が本当にやりたいと思えることが見つかったりするかもしれない。

逆にめでたく合格したとしても、自分の考え方や行動ひとつで「こんなはずじゃなかった」って感じてしまうことだってある。

だから、どんな局面に置かれても、進んだ道を成功に変えられるかどうか、やっぱり本人次第だよね。
そして、合否の瞬間は思い通りでないとしても、成功に変えられる力を持ってほしいと願っている。

だから、受験や勉強を通してご縁をいただいている僕としては、進学した先で子どもたちが「失敗」と感じないように、合否以上に進学後のことを考えてサポートするのみだ。

だって、高校生の本分は「勉強」だよ。
どんな高校に進学しようと、「勉強」で躓かないことが、ハッピーな高校生活の最低条件であるはずだ。

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