【ご返済は計画的に】塾は徳政令を出すところではない

勉強に関すること

「バスコダガマ」って「人」ですか?

「火砕流」って「火山岩」ですか?

定期テストの勉強をしていて、こういう質問が当たり前のようにくる。

教科書には、「1498年にはバスコ・ダ・ガマがインドに到達して」と書いてある。
述語は「到達して」、対応する主語は「バスコ・ダ・ガマが」なわけで、どう考えても「人」である。

「火砕『流』」と「火山『岩』」だって、流れのあるものと、固形の岩と、漢字を眺めるだけでも容易に判別できるではないか。

まぁ、そんな国語じみた考え方をしなくても、バスコダガマは人以外にないし、火砕流が岩であるはずもない。

こういう子、1人じゃないのよ。複数いるからもう大変。

でね、この次元は勉強云々ではなくて、中学生にして持っているべく「基礎教養」に問題があると言わざるを得ないわけだ。

持つべきものがないというのは、ある意味「借金」を重ねているのと何ら変わらない状態だ。

10年以上かけて作った大量の借金を、「数年で(下手すれば受験までの1年足らずで)全部返済したいんです」っていう気持ちで塾に通う人が多い気がするけど、それは正直無茶な話で。

そこで、借金を返済するには毎日でも塾に通う必要があるから、そういうルールを作っているけど、ここにもある種の勘違いが散見されてね。

「毎日、塾で勉強しているのは『借金返済』のため」であって、「毎日塾に来ているから安心・大丈夫」(毎日通うと借金が帳消しになるみたいな徳政令的な発想)という心理にさせるためではないってこと。

目的が後者(「毎日来てるから~」)であるならば、全員を毎日通塾させるでしょ。

というわけで、毎日塾に行っているから見違えるような点数を取るとか、そういうことは極めて稀な出来事だし、仮にあったとしても「たまたま当たった」みたいな要素もあることが多い。

要するに、10数年にわたる借金の返済はそんなに甘くはないのである。

だから、借金の返済計画と同じで、塾通いにだってある程度の計画性が必要だと思うし、中学受験はしなくても小学5年生くらいからの通塾には大いに意義があるんだよね。

まぁ、一番の理想は家庭で基礎教養を完璧に身に着けられることなんだけども。
それができているなら、塾は中3の1年間で十分だと思うよ。

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