【そりゃそうだ】最上位グループには手がかからない

教育に関する雑感

今日は、芝浦工大柏高校に行ってきた。
台風かと思うくらいの雨風に打たれて。

芝浦工大柏高校はその名の通り、「芝浦工業大学」の系列校だし、
SSH(スーパーサイエンスハイスクール)にも指定されているので、
一般に「理系」のイメージが強いと思う。

近年は実情もその通りで、高校入学者は理系の子の割合がとても高いのだそうだ。
学校としては、文系にもしっかり力を入れているので、悩み?のひとつのようだ。

ちなみに、僕の教え子たちもなかなかの人数がお世話になっている高校で、
文系の子もそこそこいるんだけど、ほとんどがMARCH以上に進学できてるんだよね。
そういう点からも、芝柏の文系もしっかりしていると思っているけど、
一般的なイメージはなかなか変わらないんだろうな。

あと、芝柏のカリキュラムの特徴としては、高1で理科3教科を履修することかな。
「生物基礎」「化学基礎」「物理基礎」ね。
理系の子がどうしても多くて、工学系の進学には物理が欠かせないことから、
1年生から物理も学んでいるそうだ。
そういうことも、「理系の学校」イメージにつながってしまうのかな。

また、芝浦の文系の場合、一橋大学や慶応大学などの文系学部を受験する子は、
社会ではなく「数学」を使うパターンが多いとのこと。
今年も一橋大学合格した2名は、数学で受験したそうだ。
社会にこだわらなくてよい点で、受験教科の幅が広がるだけじゃなく、
文系でも経済学部なんかでは高校数学が必要だから、一石二鳥じゃないか!
芝柏で文系、なかなか良いと思うんだけどなー。

芝柏には東大や京大を目指す「GSクラス」(グローバルサイエンス)が1クラスあるんだけど、
このクラスを作ってから、そういう子たちへの手が本当にかからなくなったのだとか。

東大や京大を目指すなら逆じゃん?
と思うかもしれない。

しかし、そうじゃないんだ。

GSクラスがなかった時は、最上位の子が各クラスに分散していて、
「最上位課外」と「成績不振者課外」の両方が必要だったのだが、
GSクラス1つにまとまったことによって、
生徒同士で色々調べたり、難しい問題を解決したり、という流れができたと。
要は、教員に頼るのは「最終手段」になったのだ。

まさに、仲間同士で「自己解決能力を高め合う」という理想的な環境。
だから結果も出るんだろう。

ちなみに、今年の芝浦工大柏高校。
東大に現役4名合格⇒過去最多

さらに、東工大や一橋大にも複数名の合格が出ている。

ちなみに、早慶狙いなら、GSクラスではなく
GLクラス(ジェネラルラーニング)からの方が良いそうだ。
GSクラスは東大や京大を意識したカリキュラムになっているから、
そう得ない生徒には負担も多いのだろう。

最後に、指定校推薦の話も出たんだけど、
早稲田や理科大でも埋まらないことが結構あると。
学校としては、「学科のミスマッチ」は避けるべきとの考え方で、
無理して指定校の枠を埋めることはしないのだと。

確かに、指定校で入っても「学科のミスマッチ」になって中退するより良いもんね。
こういう話を聞けると、進路指導も信用できるなーって思う。

1時間弱であったが、いろいろな話をうかがえて、充実した訪問になった。

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