今、毎日通塾の子たちが日本語の訓練を行っている。
テストで点数が伸び悩む子って、どうしても日本語の理解に難があるからね。
「ぼくのがっこうのなかにわにはじゅれいさんびゃくねんのおおきなくすのきがある。」
この「ひらがな」だけの文を、漢字や句読点を使って、わかりやすくする
ぼくの/がっこうの/なかにわには/じゅれい/さんびゃくねんの/おおきな/くすのきが/ある
声に出して読んでみると、こんなふうに”かたまり”が見えてくる。
これをわかりやすく、
「僕の学校の中庭には、樹齢三百年の、大きなくすの木がある。」
こんな感じで直していくんだ。
しかし、今これに取り組んでた新中2の子。
ぼくの/がっこうのなかに/わには/じゅれいさんびゃくねん…… エッ!?
ぼくの/がっこうのなかに/わには/じゅれいさんびゃくねん…… エッ!?
ぼくの/がっこうのなかに/わには/じゅれいさんびゃくねん…… エッ!?
とつぶやいている。
僕の/学校の/中に/ワニは/「じゅれい」さんびゃくねん……
そう、「じゅれい」って言葉に”ピンッ”とこないんだ。
言葉を知らないから。
語彙の範囲内でしか「思考・判断」ができないというのはこういうこと。
やっぱり語彙力って大事でしょ?
でしょ?
ね?
たしかに、ひらがなだけの文なんて、めったに読まない。
別に、意地悪している訳じゃない。
普段意識していない部分に強い意識を持ってほしいんだ。
この言葉は一体何ものなのか?
その意識が日常生活の中で不足しがちだから。
「言葉」を1つひとつあじわいながら、読み進める。
すると、「なんとなく」読み進めた……ということも減ってくる。
「なんか意味がおかしいな?」
「つながりがおかしいな?」
と気づく。
それこそが上達の第一歩。
ちょっと長くなってしまったけど、
要するに、こういう初歩的なトレーニングがとても大切だってこと。
しかし、「漢字」と「句読点」の力ってすごいんだね。
ひらがなだけの文が、こんなに意味不明に感じるなんて、思ってもいなかっただろう。
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